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前回に引き続き、今回も水素ガス吸引が肝機能障害の抑制に及ぼす効果・効能に関する研究論文をご紹介していこうと思います。今回ご紹介する事例は、虚血-再灌流障害から引き起こされる肝機能障害において、水素ガス吸引が抑制効果を発揮するというものです。

虚血再灌流障害とは、肝臓が「虚血状態(血液が少ない状態)」になった後、血液の「再灌流(血液が再度流れ始めること)」が起きた際に肝臓内の微小循環において、様々な毒性物質が生成、それにより発生する障害の総称となります。

この虚血-再灌流障害は再灌時に発生する活性酸素が原因の1つとされており、この研究は水素ガスを吸引することで、原因の活性酸素を除去し、虚血再灌流障害とによる肝機能障害の抑制に効果を発揮するのではないかという仮定を実証するものになります。

虚血-再灌流時の水素ガス吸引に肝機能障害の発生抑制効果

この研究は2011年に太田成男先生が所属する日本医科大学大学院医学研究科によって検証されたものです。内容としましては、マウス群に対し肝臓の左葉から左葉中央までを90分間閉塞させ虚血状態を意図的に引き起こし、その後、180分の間血液の再灌流を行いました。このマウス群は2グループに分けられ、一方にはこの間「水素ガス(1~4%)」を、もう一方には「ヘリウムガス」をそれぞれ吸入させました。

その結果、水素ガスを吸入させた方のグループは、もう一方と比較して肝臓内の細胞死が抑制され、血中毒素であるアラニンアミノ基転移酵素(ALT)や肝マロンジアルデヒドの量の減少が確認され、結果、肝機能障害の抑制効果を確認することができました。

Inhalation of hydrogen gas suppresses hepatic injury caused by ischemic/reperfusion through reducing oxidative stress

臓器の虚血-再灌流障害は主に医療施術中に二次的に発生する障害になります。ですので、私たちの一般の生活の中ではあまり馴染みのない話になりますが、こういった効果が実証・一般化されることで手術中のリスクが減ることは非常に喜ばしいことです。今後のさらなる検証の進展に期待したいと思います。

また、前回もお話ししたように、近日中に一般的にリリースされている水素ガス吸入商品・サービスについてご紹介させていただきたいと思います。

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